1年中太陽の陽が優しくふりそそぐ、大洋に囲まれた小さな島がありました。
その島の名は、ミドル島といいました。
ミドル島には、2つの小さな村がありました。
島の東側にあるライズ村と西側にあるセット村です。
ライズ村のはずれに、小高い丘がありました。
その丘は「穏やかな風が吹く丘」と呼ばれていました。
その丘に風車小屋がありました。
その風車小屋では、風の力を利用して、
ライズ村の住人が食べるパンの材料となる、
小麦がひかれていました。
この風車を管理し、小麦をひく仕事をしている青年がビリーです。
ビリーが、日々、時間ごとに変化する風の向きと強さに合わせ、
風車を調節して、効率よく小麦をひいてくれるおかげで、
村人は、毎日おいしいパンが焼けるのです。
無料競馬ビリーはとても働き者でした。
そして手先が器用で、発想豊かな青年でした。
風車も自分で何回も改良を重ね、
ビリーの風車は風の向きに合わせて帆が自動的に回転し、うまく風をとらえます。
また帆に木製のシャッターが付いていて、
風の強さに合わせて、このシャッターを開けたり、閉じたりすることで、
羽の速度を一定に保つことができました。
緊急時のブレーキも付いていました。
O脚矯正方法 ある朝、ビリーはいつものように風車小屋で仕事に取りかかりました。
その日はかなり風の強い日で、しかも頻繁に風速が変化していました。
ビリーは注意深く帆のシャッターを調節し、
羽が適度に回転するように保っていました。
羽があまりにも速く回転すると、その力に絶えられず、
回転軸が壊れてしまうからです。
バストアップ手術その日の午後ビリーは、村人に馬車の修理を頼まれていました。
手先が器用で、面倒見のいいビリーはいつも何かしらの頼まれごとを受け、
喜んで人々を助けていました。
その日の風の強さが気になってはいましたが、
どうしても今日中にその馬車を使って、セット村に荷物を届けなければいけないという、
村人の事情を知っていたので、
ビリーは馬車の修理のために、村の中心へ出かけていきました。
修理が終わり、丘を登り始めたとき、
今まで経験したこともない強い風が吹いていることに気づき、
ビリーはあわてました。
「まずい。出かけるときの帆の設定では、風を受けすぎて羽の回転が速すぎてしまう。
急がなければ!」
ビリーは走りました。
風車がビリーの目に入ってくると、ビリーは青ざめました。
羽の回転は予想以上に速く、羽を支えている回転軸が、
ギシッ、ギシッっと激しい音をたて、いまにも崩壊しそうです。
とてもあわてたビリーは、とにかく羽の回転を止めることしか頭に浮かばず、
緊急用のブレーキを勢いよく引きました。
キッキ、キィーッ! ブレーキの摩擦音が響きます。
とそのとき、バキッという大きな音とともに、
4枚の羽が地面にたたきつけられました。
「なんてこった!」
有料老人ホームそうです、急ブレーキの大きな圧力に絶えられず、回転軸が折れてしまったのです。
ビリーは地面に落ちた羽と、小屋の上部の折れた回転軸とを、
交互に見つめてはため息をつき、言葉もなく、呆然とたたずむしかありませんでした。
風車小屋の修理には2週間を要しました。
その間ライズ村では、島の反対側にあるセット村から、ひいた小麦を買っていました。
十分な小麦が手に入らない日もあったので、
ビリーの風車がもとどおりに直って、
ライズ村の生活が前と同じように安定した日常に戻ったことを、
村人はとても喜びました。
ビリーもホッとしました。
「二度とあのようなミスはできない」
真面目なビリーは固く誓いました。
数ヵ月後、ビリーは風がとても強い日に、
セット村の丘の風車小屋で、ビリーと同じく、風車を管理し、小麦をひく仕事をしているフーを訪ねました。
たまにしか会いませんが、ビリーとフーは小さい頃から兄弟のように仲良しでした。
ビリーはあの日以来、風が大変強く吹く日には、風が弱くなったときを見計らって、
あらかじめブレーキをかけ、羽を回転させず、小麦をひく仕事は休みにしていました。
その分風車を動かせる日は、長い時間働き、余裕をもった小麦ひきを心がけていました。
風車を動かせない日は、たまった村人からの頼まれごとをこなして過ごしていました。
強風のこの日は、久しぶりにフーに会いに行くことにしました。
珍しくおいしいお酒が手に入ったので、一緒に楽しい食事をしようと思ったのです。
セット村の丘につき、ビリーはフーに声をかけました。
「フー、久しぶりだな。元気にやってるかい。今日は積もる話をしながら、
おいしいお酒でも飲もうと思ってやってきたよ!」
フーは答えました。
「いやぁ、それはうれしいなぁ。今日は早めに切り上げるとするか。
もうひと仕事終えるまで、少し待っててもらえるかい?」
ビリーはフーの風車を見上げました。
そしてこの丘でも、忘れられないあの日のように、
風が激しく吹いていることに気づきました。
しかしフーの風車の羽は、やや速めではあるものの、
支障なくスムーズに回転していました。
ビリーは尋ねました。
「こんな風の強い日に、おまえの風車は何の問題もなく、よく働くなぁ。
俺はこんな日は、風車を止めて休みにしているよ。
この風車には何か特別な仕掛けでもあるのかい?」
フーは答えました。
「何を言っているんだい、ビリー。1年前おまえさんに、帆を開け閉めできるシャッターが付いた羽を取り付けてもらったじゃないか。あのシャッターのおかげでこの風車小屋は、風の強い日も弱い日も1年中小麦をひき続けることができるようになったんだよ。
ホント、セット村の住人はビリー様様さ。」
ビリーはショックを受けました。
あの激しい風が吹いた日、あわてて急ブレーキをかけずに、
帆のシャッターを全開にすれば、羽の回転は遅くなり、
回転軸が壊れることはなかったのです。
そして風車を修理したあとも、ビリーはシャッターの機能を忘れ、
風車が壊れることを恐れて、風の強い日は風車を動かさなかったのです。
ビリーのそんな話もおいしいお酒のサカナになり、
その夜二人は、遅くまで昔話に花を咲かせました。
楽しい食事の翌日、今日も昨日のようにとても強い風が吹いていました。
「さあ、今日も小麦をたくさんひくぞぉー!」
ビリーはそういって、帆のシャッターの調節をしました。
風車の羽は心地よさそうに回転し、
小麦をひくリズミカルで軽快な音が、「穏やかな風が吹く丘」を吹き抜けました。
(終わり)
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